好物が体に良いとは限らない

味覚においても、実は同じメカニズムが働いています。

そのために、人は好きな食べ物を口に入れても、それを本当には味わっていません。

「おいしい」と思うのは、おいしかったといういい加減な過去の記憶を引っ張り出しているだけのことです。

なぜ、私がこのようなことを述べるのかといえば、この「おいしかった」という過去の記憶が、実はあまり当てにならないからです。とくに若い世代の人には、そう指摘することができるのではないでしょうか。

このことは、好物料理というものを考えると、はっきりすると思います。人にはそれぞれ好物料理があります。なぜそれが好物なのかといえば、おいしく感じるからです。

では、さらに一歩踏み込んで、なぜおいしく感じるのでしょうか。

答えは、その人の身体に不足している栄養素をたくさん含んだ料理だからです。

たとえば、読者のみなさんは、食べた途端に元気になるという経験をしたことはないでしょうか。私はそういうことがよくありますし、比較的に年配の知り合いにも、そういう人がたくさんいます。

わかりやすい例を紹介すると、知人の一人は、手打ちそばやとんかつを食べると疲れが吹き飛ぶし、徹夜明けで目がしょばしょぼするときにうなぎを食べると、たちまちよく見えるようになるといいます。

その知人にはたくさんの好物がありますが、いずれもおいしいと感じるだけでなく、食べると元気になる食べ物ばかりです。

若い女性に多い「癒しの食」という感覚も、嗜好の優先度が高いようです。たとえば、ストレス解消や自分へのご褒美といって有名なフレンチやイタリアンを食べに行く人をよく見かけます。

フレンチやイタリアンが悪いというわけではないし、友人と楽しく食事をすることは、消化吸収にもいいことです。

とはいえ、この場合は、食事というようも雰囲気を楽しむという意味合いが濃く、それが本当に自分の元気の素になってくれる料理なのかといえば、必ずしもそうではありません。

要するに、若い世代の人に顕著な傾向としては、好物料理と体調がダイレクトに結びついていないのです。

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